イスラエル57日目

2019/12/15

今日は本のレビュー

 

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まんが パレスチナ問題/山井教雄

2000年代初頭までのイスラエルパレスチナの関係が理解でき、ただ淡々と学ぶのではなく可愛い絵によって想像力が膨らみ、記憶に刻まれるし、残虐な歴史に感情移入してしまい何度か号泣してしまったー

イスラエル人、パレスチナ人、猫という三者それぞれの立場から対話によって歴史説明されている。

口語の感情的な説明も多く、歴史的事実が明確に知れない部分もあったが、お陰で最後まで飽きずに楽しく読み進められた!

また単なる説明のためのキャラではなく最後まで読むと物語としても楽しめる仕様。

他国への理解のためだけでなく、歴史を知ることが自国の社会問題や政治を行うために最重要だと思うので、多くの人に読んでほしい一冊。

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(サンプルより参考画像)

でもこれ全然「まんが」ではない・・。

イラストとセリフの文で構成されているちょっと難しい絵本のような感じ。

「まんが」につられて読んで良かったから結果オーライか?

 

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でも個人的には注意喚起として、

Kindle版で買う場合は「正・続」セット版がでてるのでそっちを買うべき。。

というか「続」だけのはKindleにない。。

なんで中古書にもならないKindleで同じ本2冊分買わなあかんの。。

Amazonの表示の仕様のせいだけど、おかげで損したぞ!!プンオコ

 

まあそれでも買っていいかーと思えるくらい初心者に優しく、それでいて学べて泣ける素晴らしい本!

 

以下ネタバレ?も入るけど

パレスチナが「紛争地帯のただただ貧しい国」というド抽象的な印象からあまりにも変わった。(パ・チナという音が可愛すぎて軽視していた)

可哀想すぎる。

あとユダヤ人も。

ガチでボロボロ泣いちゃった。

歴史学びながら泣くって受験のために勉強してた頃には考えられないよ。

あの頃学んだうろ覚えワードにも肉がついた。

自主的にまた歴史を勉強できるようになってなんか嬉しいし、その重要性を再確認できた。

最初からこんな感じで勉強できれば一石二鳥だったろうが・・まあいい。

 

大きな自爆テロ事件があったのは自分が小学生の頃で(アルカイダによる9.11等)当時は「国に洗脳されてるヤバイ思想の国のテロリスト」というイメージでだった。

大日本帝国時代の日本兵のバンザイ突撃みたいな。

しかしパレスチナ人が自爆テロに参加せざるを得なかったのは、実際は(っていうかこの本によると)ガチの絶望の末だった。

世界一人口密度の高いガザ地区アメリカやイスラエルからミサイル爆撃を受けて、家や仕事場、畑や家族など全てを破壊される。

その頃イスラエルの和平反対派首相により、ヨルダン川西岸のイスラエルとの間に壁を作られた。(ユダヤ人を壁の向こうに残さないようにパレスチナ内部につくったので一部のパレスチナ人はパレスチナと分断された)流通などは断たれ600もの店が閉まったそうだ。

パレスチナ人は自国が独立した時のためにと教育熱心な国民だったようだが、彼らはもう将来に対して文化、商売どころかただただ家族と一緒にいることすら希望が見えなくなってしまった。

そこで祈るためにモスクに行けばイスラム過激派に天国は素晴らしい所だと殉職を促される。

こんなん現世に絶望して自爆するわ。

聖戦は金や肉体のための戦争じゃないから金がつきようが命を捧げても終わることがない。地獄スギィ

 

平和に文化を楽しんでいられる日本にいることが本当に楽(たの)と思う。

(嬉しいや幸せと表現しないのは例えそうじゃない場所に生まれたとしても不幸かどうかはわからないし、過酷な経験によってこそ学べることも多いので、ただ私が平和によって楽(ラク)していて楽しいのは確実なので楽(たの)と表しました。)

また首相によってかなり多くの命が左右されることを思い知った。

やっぱり国民が主体的に考えて政治に参加することは本当に大事なんだよね。。

そして政治を勉強する時、現状だけを調べると生活の不満や現政権に対しての怒りなどからしか考えられないので、歴史を学ぶことは何より最重要だと本当に思ったよ。

 

涙を流してスッキリしただけでどうか終わるな自分、と思います。

勉強がんばるぞー